教育方法について

教育方法について

『学ぶ姿勢を学ぶこと』

最初の2年間で成長しない歯科医師は一生成長しない

と言われています。

なぜだか分かりますか?

能力が優れているかどうかではありません。2年間成長しないのは、学ぶ姿勢に問題があるからです。学ぶ姿勢がある歯科医師は2年以上たってもずっと成長し続けます。新人の時に学ぶ姿勢がない人間が、3年目以降で仕事にこなれてきたときに心を入れ替えることはほとんど不可能なことです。

つまり、最初に『学ぶ姿勢を学ぶこと』が一番重要です。

『学ぶ姿勢を学ぶこと』

01ドクターミーティング

昼休みや診療後の時間を利用して、ミーティングを行います。

まずは、歯科医師としての在り方を学んでもらいます。上記の通り、それさえあれば成長できます。4年後には少なくとも同級生の中では敵なしの歯科医師になる事でしょう。しかし、1年目から自分の知識の中での治療を患者様で実践したいだけであるならば、一生ろくでもない治療しかできない歯科医師に成り下がってしまいます。

卒後の新人歯科医師は全く何もできない状態だという謙虚さを持って精進しなくてはいけません。最初の数年間同級生と比べることだけに関心を注いでいると、厳しいと言われている歯科界のど真ん中になってしまいます。なぜなら、目標が平均値だからです。抜き出るには、最初の数年間は同級生と一線を画すことが重要です。数年後には同級生と比べると嫉妬されるので、逆に比べられなくなります。

それから、治療の理論を学んでもらいます。国家試験である程度は学んでいると思いますが、国家試験で学んだことは臨床の場ではほとんど役に立ちません。しっかりとした理由が分からないまま治療をするのは患者様からすると大迷惑です。患者様のことを本当に第一に考えるならば、しっかりと学んでもらう必要があります。

一通り治療の理論を学んでもらったら、より良い治療をするために、今ある治療の反省や、新しい技術の検討など、よりクリエイティブなミーティングを行います。

ドクターミーティング

02治療見学およびアシスト

歯科治療を上手くなろうと思ったら、一番重要なのは見学です。他の歯科医師がどのような治療をしているのを見ることが最も成長する手段です。

治療がうまい歯科医師は、絶対にたくさんの治療を見学しています。下手くそな歯科医師ほど、見学をしません。

私自身、歯科医師駆け出しの時にたくさんの見学ができたことが、大きな財産となっています。自分自身で試行錯誤しているよりも見学で得たものの方が間違いなく大きいです。

自分の想像する治療を患者様で実践することを繰り返すことでは、全くもって成長しません。治療の手順も覚束ないのに、手順を考えながら治療というのは、正直患者様にものすごく迷惑なことをしています。手順はすべて頭の中に入っていて、考えなくとも次の手順が自然と体が覚えているくらいでないと患者様を触る資格すらありません。

しかし、その状態でも患者様に触れたいと思う歯科医師が多いのは私も把握しています。患者様のことを何と思っているのかと少し憤りを感じています。

治療の手順を覚えるのは、患者様を実際治療するよりも、治療のアシスタントをしている方が覚えられます。焦らずに、冷静な心で正解を見ることができるからです。そして、実際その人が治療の手順を理解しているかどうかは、アシストしている姿を見ていたら分かります。解っている人は、術者の行動を先まわれるアシストができます。

アシストの様子を見て、手順が分かっていると判断したら、治療の一部を徐々に任せていきます。

しかし、任せるにあたっては、手が動くかどうかを確認する必要があります。

治療見学およびアシスト

03ハンズオン

私自身は見学で学んだことはそのまま実践することができます。新しい技術でも一回見学すれば問題なくこなすことが可能です。それだけ基本的な技術があるからです。

アシストをしていて見ているだけでも、絶対に歯科治療はできるようになります。良くないことではありますが、歯科助手が歯を削っている歯科医院もあるようなことを聞いたことがあります。院長が診療しているところを何度も見ていると、歯科助手でも手順を覚え、治療のときに気を付けているところに気付き、自分で治療できるようになるのです。独りよがりの下手くそな治療をしている歯科医師よりもよっぽど上手な治療をすると思います。法律的には絶対にダメなことですが、患者様的には下手くそな歯科医師に当たるよりかはよっぽどマシなのではとも思ってしまいます。

歯科医師なので、より早く臨床デビューしたいと思います。そのために、抜去歯や模型を使って練習をする必要があります。

模型実習でしっかりとした技術があることを確認すれば、アシスト時に治療の一部を任せていきながら、技術を向上していってもらいます。

ハンズオン

04治療

技術的な面である程度できるようになったら、一つの治療を完全に任せます。任せるにあたり、しっかりとした説明ができるかどうかを確かめます。治療の善し悪しは説明にかかっています。患者様に信用されるような態度、説明ができれば、安心して患者様を任せることができます。

治療

05配当

治療が一通りできるようになったら、患者様を配当していきます。患者様と信頼関係ができるような治療を心掛けてもらいます。患者様との信頼関係が築けたらどんどん患者様は増えていきます。

配当

06セミナー参加

セミナー参加について、補助金を出します。当院において有用だと思うセミナーについては全額支給します。
インプラント施術をマスターしたい場合は、必ずセミナーに参加してもらいます。

セミナー参加

07矯正治療

矯正治療を学ぼうと思ったら、普通は矯正科に進みます。矯正科では授業料を払いながら一日中矯正のことばかりです。私も歯科医師としての最初の4年間はタービンを握ったことがありません。
一般治療をしながらその人たちに対抗しようと思ったら、忙しくなるのは当然です。

矯正治療は長い期間の治療になりますので、長期間にわたり辞めないということと、その間患者様との信頼関係を築けるかどうかが一番重要な事となります。

矯正治療を学ぶには、休みが少なくても大丈夫なガッツと、長期間にわたり辞めない信頼性と、患者様と信頼関係の築ける人間性が必要です。

まずは、当院にて一般治療をマスターしてもらい、矯正治療を学ぶに値する上記の条件を満たすと判断した歯科医師に教えていきます。

いきなり教えてもらえないと思われるかもしれませんが、矯正治療はなかなかマスターできない治療であるからこそ、できる歯科医師に希少価値があり、大きな武器となる治療です。中途半端な気持ちでやってしまうと、もの凄く周りの人間に迷惑をかけることになりますし、おそらく自分自身の気力をなくしてしまうことになりかねません。

当院の一般治療をマスターするだけでも十分に差別化のできている歯科医師になるので、まずは真剣に一般治療を極めてもらいたいと考えます。

矯正治療